【概要・特徴】
東証プライム上場、1919年設立の化学メーカーです。セルロイドの製造からスタートし、現在はセルロース、有機合成、合成樹脂、火工品など幅広い事業を展開。自動車、電気電子機器、医薬品、一般商品など、多くの分野に製品を提供しています。近年は自動車エアバッグ用インフレータ(エアバッグを膨らませるガス発生装置)に代表される組立加工型事業がコア事業に成長するなど領域が拡大。“化学工業”の枠を超えた成長を続けています。
【事業展開】
・エンジニアリングプラスチック事業:米国企業とのジョイントビジネスで立ち上げた子会社「ポリプラスチックス(株)」によるプラスチックのグローバル事業が好調。自動車部品やパソコンのコネクター向けの製品で売上を伸ばしています。
・マテリアル事業:タバコフィルター用アセテート・トウの世界シェアはトップクラスです。中国や東欧でタバコ需要が増えており、販売数の約8割が輸出品です。
・ヘルスケア事業:2019年、姫路製作所網干工場に化粧品原料の「1,3-ブチレングリコール」の製造設備を新設。アジアを中心とした化粧品需要の増加に備えた体制を整えています。
・セイフティ事業:自動車のエアバッグ用インフレータのシェアは国内第1位、世界第2位。日本車のエアバッグのほとんどに同社の製品が使われています。
【グローバル展開】
世界14カ国に76の関連会社を有しており、海外売上高比率は50%以上。2016年にダイセル・アメリカ・ホールディングスを発足し、近年は米国の事業基盤の強化を図っています。